健全なワークモティベーションとは?
私たちは必ず、得られるものがあるゆえに行動しています。それを獲得するために、仕事に精が出る=モティベーションが上がります。逆に言えば、人は目的がなければ行動しません。
では、私たちの従業員に目を向けてみましょう。彼らも何かに動かされて仕事をしています。その中で人を動かす要因は大きく分けると以下の2つの要因に分けることができます。(図1参照)
- 「外的要因・報酬」:給与、地位、評価など
- 「内的要因・報酬」:充実感、達成感、自律感など
外的要因・報酬 〜 外から与えられるもの
「外的要因・報酬」は、給与や地位や評価など、外から与えられるものです。それらによって上がったり下がったりするモティベーションを「外発的動機づけ」といいます。
水族館のイルカショーを想像してみてください。調教師は、外的報酬(エサ)を与えることで、イルカを自分の思い通りにコントロールしようとします。私たち人間もある部分で似ています。給料や評価がアップすれば認められたと感じますし、ボーナスが出たら「次も頑張ろう」と思います。それは、つまり「自分の外」から与えられる報酬によって、心が動かされ、モティベーションの質に影響を与えます。
しかし、この「外的要因・報酬」で満足させるだけではモティベーションを持続させることは出来ず、この部分だけ強い従業員のモティベーションは健全であるとは言えないのです。よって、もう一つの分野「内的要因・報酬」が必要となります。
内的要因・報酬 〜 内面から湧き上がるもの
「内的要因・報酬」は、心の内面から湧き出て感じられるものです。例えば、仕事で大きな成果をあげた時の達成感。上司やお客様から感謝された時の仕事に対する有能感。仕事を任され成長を感じる時の自律感がそれにあたります。それらがきっかけとなり、「仕事が楽しいな」「この会社で仕事することは生きがいだな」と感じているのであれば、ワークモティベーションは高まっていることでしょう。そして、それによって、行動の質が左右されるモティベーションを「内発的動機づけ」といいます。
そして、この「内発的動機づけ」が高まると、自分の行っている仕事の意味を深く理解することが出来、その結果、自発的に行動できる健全なワークモティベーションを形成していくことができます。
まとめ:2大要因をバランス良く保つこと
ここで、どちらかを肯定も否定もするつもりはありません。どちらも必要であり、バランス良くモティベーションを支える必要があるのです。例えば、明確に達成基準が決まっている仕事(ルーティンワーク)には「外発的動機づけ」に重きが置かれます。一方、新たなプロジェクトや開発においてパフォーマンスを求める場合は、「内発的動機づけ」を強く持つ従業員に任せる方がベターです。また、職位や職種によっても変化します。どこを促すかはメリット・デメリットを理解し、従業員のワークモティベーションに関係するこの2大要因がどのような状態なのかを確認し、判断するのが最善であると言えます。(以下のメリット・デメリットの一覧表参照)
では次回は「内発的動機づけ」を高めるには何ができるかについて解説致します。
従業員たちの生の声を聞きませんか?
我々は「ワークモチベーション調査」を行い、従業員の意識の実態を明らかにしながら経営改善のお手伝いをしています。「ワークモチベーション調査」は、彼らのモチベーションを具体的な数値で見える化し、経営改善に役立てていただくのに非常に有益です。
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